埋没法
二重埋没法は、まぶたに自然な二重のラインを作り出すための美容外科手術の一種です。メスを使わずに上瞼の中へ糸を埋め込み、二重のクセを付けます。
この方法は比較的シンプルでダウンタイム(回復期間)も短いことから、二重手術の中でも最も人気があります。ここでは、二重埋没法の診察・手術の流れやメリット・デメリットについて解説します。
■二重埋没法の流れ
カウンセリング:手術前に、患者さんの目の状態や望む結果について医師と相談します。
マーキング:手術を行う前にご希望の二重ラインを決定し、まぶたに印をつけます。
局所麻酔:手術部位に局所麻酔を施し、痛みを感じないようにします。
埋没:専用の細い糸を使って、まぶたの表皮を切らずに内側から縫い付けます。これにより、希望する二重のラインが形成されます。
終了:糸は内部に留まるため、外からは見えません。手術は通常、両目で15分から20分程度で完了します。
■メリット
- ダウンタイムが短い:人によってはほとんどない場合もあります。
- 傷跡が目立たない:切開を伴わないため、傷跡が残りにくいです。
- 元に戻せる:結果に満足できない場合、糸を取り除くことで元の状態に戻すことが可能です。
- 自然な仕上がり:適切な技術で行えば、自然な二重のラインを実現できます。
■デメリット
- 持続性に限界がある:切開法に比べると、持続性が劣ることがあります。体質や生活習慣によっては糸が解ける可能性があります。
- 全員に適しているわけではない:まぶたの脂肪が多い人や皮膚が厚い人には、希望する結果が得られにくいことがあります。
- 合併症のリスク:感染症や糸の拒絶反応など、稀に合併症が発生することがあります。
- くぼみ目の方はきれいな二重ができない
- 隠れていた眼瞼下垂が手術をしたことにより現れることがある
■二重埋没法の種類
埋没法は昔から様々な方法が報告されていますが、結膜側の糸を固定する位置の違いにより、大きく分けて①瞼板法②挙筋法の二つに分かれます。
以下の比較表を通じて、これら2つの方法の主な違いを解説します。
特徴 | 瞼板法 | 挙筋法 |
固定する部位 | 瞼板(目を閉じる筋肉の後ろにある硬い膜) | 上眼瞼挙筋(目を開ける筋肉) |
推奨 | 自然な二重を作りたい方 | ぱっちりとした二重にしたい方 |
持続性 | 比較的高い | 瞼板法よりも高い |
手術の複雑さ | 比較的シンプル | 少し高度な技術が要される |
各部位の糸の固定方法・通し方は、各クリニックによって様々に工夫された術式が報告されています。
■当院の埋没法の特徴
心臓血管外科用に開発された髪の毛よりも細い糸と組織を傷つけにくい針を使用するため、腫れを最小限に抑えることができます。また、埋め込まれた糸の結び目が目立ちにくいです。
また、一般的には二重ラインの両端を点で留めることが多いですが、当院では二重ラインに沿って線で止めることでより糸が取れにくくなっています。
外から見た図
一般的な手法
当院の手法
断面図(青色のライン→糸)
一般的な手法
当院の手法